HER2遺伝子変異と肺がん
HER2遺伝子変異と肺がん
肺がんの組織型(種類)は、非小細胞肺がんと小細胞肺がんの2つに大きく分けられ、組織型によって治療が異なります。
非小細胞肺がんには、腺がん、扁平上皮がん、大細胞がんなどが含まれます。
非小細胞肺がんに対して薬物治療を行う前には、遺伝子検査などを行い、がんの特徴を調べます。患者さんの身体の状態などとあわせて、1人ひとりに適した治療薬が選択されます。
非小細胞肺がんには、図に示すように、EGFR遺伝子をはじめとする、がんの原因となる遺伝子が複数知られています。
検査の結果、このような遺伝子に異常(遺伝子変異)が認められる場合は、それぞれに対応した分子標的薬を使います。
エンハーツの治療は、
非小細胞肺がん患者さんの約3%にHER2遺伝子変異が認められるとされています。
HER2遺伝子からつくられるHER2タンパクは、細胞の表面にあり、細胞の増殖にかかわっています。
HER2遺伝子変異があると、常に活性化をきたした、異常なHER2タンパクがつくられ、がん細胞を増殖させる命令を出し続ける場合があります。
そうなると、アクセルが踏まれたままの状態になるため、がん細胞が活発に増え続けると考えられています。
■HER2遺伝子に変異がある場合
常に活性化した異常なHER2タンパクがつくられる
- 肺がんの情報が入手できるウェブサイト
- 国立がん研究センター がん情報サービス 肺がん
https://ganjoho.jp/public/cancer/lung/index.html
- 組織型とは?
- 顕微鏡下でのがん組織の形によって分類されるがんの種類